営業部 栗原 秀行 マネジャー
研究や実験の経過や結果を記録として残すための実験ノートは、研究結果をしっかり管理して知的財産を保護することと、蓄積した技術ノウハウを次の実験に活かすためのツールとしてとても重要なものです。しかしながら、いまの紙の実験ノートでは作るのに時間がかかる、保管が大変、利用しづらいなど、いくつかの問題があり、研究開発をもっと効率化するためのボトルネックとなっています。
例えば、実験ノートを作る場合、いまはデータや図などを手作業で印刷してそれを切り貼りして作るという非効率な作業をしなければなりません。報告書などで別に実験結果を使う場合には、今度は実験ノートをコピーして使わなければならなかったりと作るにも使うにも手間がかかります。
また実験に役立てようと過去の結果を見たくても、検索には1冊1冊、1枚1枚ノートをめくって探さなければならず、膨大な時間と手間がかかります。特にイノベーションは失敗から生まれることが多く、研究者にとって過去を参考にできないというのは大きな損失です。
さらには、マネージャーなど管理者にとっても各人の実験結果をまとめたり管理するのが大変だったり、メンバー同士で情報共有がしづらかったりといった課題もあります。直接的なコストで言えば、何百冊もの実験ノートを保管するスペースを確保しなければならないなど効率化とは程遠いのが実情です。
ソリューションコンサルティング部
臺場(だいば) 昭人 シニアコンサルタント
早い・簡単・安い!たった60分のトレーニングで使いこなせる操作性
実験ノートの作成時間が50%も短縮できる電子実験ノート i-Labber
こうした問題を解決したのが電子実験ノートであり、パソコン上で簡単に作れる、企業内で一括管理ができる、過去の実験結果の検索や参照が素早くできるなど、紙でできなかったことを可能にし、研究開発の効率化に役立ちます。
当社の電子実験ノート「i-Labber」は、“早い・簡単・安い”を重視して作った製品で、導入コストを抑えて簡単に始められることが最大の強みです。とても簡単に使え、日付や実験名、実験者名など基本情報を記入した後、文書や画像、excel、化合物構造式など記入したい形式のセクション群を選んで、あとは必要なデータや文章等を記入するだけ。わずか60分のトレーニングですぐに使いこなせるという操作性の高さが特長です。紙で作った時に比べて作成時間50%、開発サイクル50%、コスト25%削減が可能です。
また、作成が完成したらそのノートはロックされ内容の変更ができなくなるほか、ノートはすべてアクセス履歴が残っており、知的財産の保護機能も備えています。
i-Labberで作成した実験ノート例
項目 | 満たされるべき要件 | 紙の実験ノート | 電子実験ノート |
---|---|---|---|
正確性 | 正確に 記載できること。 |
○ | ○ |
網羅性 | 必要な項目を すべて記載できること |
△ | ○ |
自由になんでも記載できるが、記載量に限度がある。電子データの保存は不可 | 手書きほど自由に書けるわけでは ないが、電子データの貼り付けや 関連付けが可能 |
||
保全性 | 記載した項目を改ざん等されることなく必要な期間保管できること | ○ | ◎ |
原本であることの証明は容易だが、保存期間に限度がある | 第三者認証、記載項目のロック、理論的には無期限の保存が可能 | ||
検索性 | 必要な時に速やかに 探し出せること |
× | ◎ |
検索性に欠ける | 検索性に優れている | ||
操作性 | 使い勝手が良く 書きやすいこと |
◎ | ○ |
誰でも自由に使える | PCに不慣れな人はトレーニングが必要 | ||
視認性 | 見やすいこと | △ | ◎ |
手書き文字の難点 | 視認性に優れている |
効率と利益が求められる研究開発の現状
非効率な作業を省き、本業の実験・研究に注力するための環境づくりをサポート
いま研究所やラボにも研究開発の効率化、スピードアップが求められる一方で、研究者は紙の実験ノートを作るようなムダで非効率な作業に追われて、本来やるべき実験や研究が割かれてしまっているという悩みがあります。
また、成果をいかに商品につなげて利益を出すかという難しい課題にも直面しています。当社では実験ノートをはじめとした研究開発の効率化に役立つソフトやシステムの提供を通じて、イノベーションの促進をサポートしていきたいと思っています。