研究の効率化・迅速化に!高スループット自動分注システム

掲載開始日:2018-03-19 00:00:00.0

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医薬・理化学分野で行われる「分注」。ピペットを使って液体を一定量ずつ吐出する作業です。近年、研究の効率化・迅速化や労働環境の改善、透明性の確保などが求められる中、分注機をはじめとするラボオートメーション技術への期待が高まっています。今回紹介するのは、自動分注システムを販売するテカンジャパン。2017年10月に就任したばかりの伊藤社長に話を聞きました。

今回紹介する技術と製品

ハイエンド自動分注システム
「Fluent」

「Fluent」は画期的なデザインで、ラボオートメーションの生産性と信頼性を向上するハイエンド自動分注システムです。3本の機能特化型アームが複数の処理を同時に行い、高速かつハイスループットを実現。プログラム途中で動作を中断、再開できるActive Stop、Resume機能により、万が一エラーが発生しても対応が容易です。同社ではこのほか、全世界で5,000台以上の導入実績がある自動分注システム「Freedom EVO」も提供しています。

この記事で紹介した製品の関連資料がダウンロードできます。

スイス企業ならではの丁寧なものづくり。
高い技術力背景にOEMも展開

代表取締役社長 伊藤 浩孝 氏

代表取締役社長 伊藤 浩孝 氏

テカン(Tecan)は1980年にスイスで液体分注技術・リキッドハンドリングのパイオニアとして創業しました。日本法人であるテカンジャパンは1992年に設立され、主にプレートリーダーや分注機を臨床検査ラボ向けに販売してきました。

プレートリーダーに関しては、リーディングカンパニーの1つとしてアカデミアをはじめ多くのライフサイエンス研究でご活用いただいています。また、分注機に関しては、製薬会社や診断薬・検査センターなどにおいて、NGS(次世代シーケンシング)の事前処理や細胞アッセイのハンドリングなど、幅広いアプリケーションで活躍中です。現在、国内だけでもプレートリーダーは約3000台、分注機は約900台の納入実績を有し、製薬・創薬・アカデミアなど研究機関のベストパートナーとしての地位を確立してきました。

当社の強みは「丁寧なものづくり」です。スイスは時計をはじめとする精密機械工業で世界トップクラスに位置付けられますが、当社も機器の品質や精度に大きな自信を持っています。また、幅広い製品を手掛ける大手理化学機器メーカーと比べると、プレートリーダーと分注機にフォーカスしたポートフォリオも特徴です。開発資源の集中はもちろん、その製品分野から撤退するリスクが低く、安心して機器を使い続けていただけます。さらに、体外診断用医療機器などへのOEM事業も行っており、高い技術力をベースに様々なカスタマイズ品を開発・提供しています。

この中で特に注力しているのが分注機です。当社では、サードパーティ品を含むプレートリーダー/ウォッシャー、インキュベーターといった様々な周辺機器を分注機に統合可能です。カスタマイズ品は現在、製薬だけでなく診断、化学、食品などへも広がりを見せています。

ラボで自動化技術の需要が拡大。
研究者にもっと“考える時間”を

マニュアルで行う煩雑な作業は、研究者から考える時間を奪っている

マニュアルで行う煩雑な作業は、研究者から考える時間を奪っている

分注機など、ラボにおける自動化技術の需要は拡大しており、その理由は大きく3つあります。1つ目は迅速・高速化ニーズです。よりスピーディに化合物が探索できれば、それだけ新しい薬品の開発に近づきます。また、血液検査やゲノム解析など診断分野では「もっと早く結果が知りたい」という要望もあります。

2つ目は労働環境の改善です。私も元々は製薬会社で研究職に就いていましたが、一日の半分をプレートと向き合って過ごすということもありました。今では分注機の登場などでだいぶ改善されていますが、限られた時間の中で研究者の作業を減らし、考える時間を確保することは研究のアウトプットを高める上で非常に重要です。

そして3つ目は昨今問題となっている研究プロセスとデータの透明性です。研究者や技術員が作業をすると、その人のスキルや施設に対して結果にバラつきが出るケースがあります。分注機のプログラムであれば施設間での差を抑えられ、ソフトウェアによって作業内容の記録や追跡も可能ですので、再現性・信頼性の高いデータが期待できます。

現場ニーズに応える自動分注システム。
高スループット&使いやすい

自動分注システム「Fluent」(左)と「Freedom EVO」

自動分注システム「Fluent」(左)と「Freedom EVO」

こうしたニーズにお応えするのが当社の自動分注システムである「Fluent」や「Freedom EVO」です。

「Fluent」は最大3本の機能特化型アームが同時並行で複数の処理を進められるハイエンド自動分注システムです。サンプルの前処理や試薬の分注、ラボウェアの搬送などを効率的に行えます。特許技術であるPathfinderテクノロジーによって自動で最短・最速のアーム動作を計算し制御します。コンパクトながらデッキのプレート収容力にも優れ、とにかくハイスループットなシステムです。

このほか、フロントパネルを開けると動作が停止し、閉じると中断したところからプログラムを再開できるActive Stop、Resume機能を搭載し、突発的なエラーにも柔軟に対応できます。貴重な検体を扱っている場合などは、特に重要な機能です。また、タッチスクリーンインターフェースで直感的に操作できるだけでなく、メソッドのアクセス権を含むユーザー管理も容易に行えるなど “使いやすさ”とプロセスの“安全強化”も重視しています。

「Fluent」がハイエンドモデルという位置づけであるのに対し、「Freedom EVO」はより汎用的な自動分注システムで、世界中で5,000台以上の販売実績があります。微生物のコロニーピッキング工程の自動化をはじめとして、ゲノムや創薬、法医学など様々なアプリケーションで活用いただいています。

もちろん、「Fluent」「Freedom EVO」両製品ともお客様のご要望に応じて様々なカスタマイズが可能です。テカンジャパンでは、お客様が自動化したい作業の内容や今後の研究の方向性などを当社のセールスエンジニアがヒアリングしながら、一緒に仕様を決めていくというプロセスを取っています。

ラボラトリーオートメーション技術への期待が高まっていることは、当社にとっては追い風が吹いている状況だと言えます。一方で、当社はこれまでの“モノ”売りから脱却し、個々のお客様のニーズを理解し提案できる“ソリューション”を提供していく会社に変わらなければならないと考えています。

今後は製品性能だけではなく、営業とエンジニアの課題解決力を高めることで、お客様にこの分野において真っ先にパートナーに選んでいただける企業へと成長していきます。ぜひ、これからのテカンジャパンにご期待ください。


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取扱会社

テカンジャパン株式会社

製薬会社、国公立研究機関、バイオ関連企業、 臨床検査センターへの研究支援機器(自動化システム、検出機器等)、液体関連コンポーネント、受託開発装置の輸入販売。 品質システム認証ISO13485を取得しております

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