【Application Data】ブレビバチルス菌によるヘテロダイマーの作製

ブレビバチルス菌を用いて、CH1、CLドメインを介したヘテロダイマーの分泌生産を行いました。二重特異性抗体生産に活用できます。

低分子型抗体であるFab、minibody、scFv-VHH、scFv-VHH2について、ブレビバチルス菌での生産を行いました。
その際、CH1、CLそれぞれに異なるエピトープタグをつけておき、二段階のアフィニティ精製を行うことで、ヘテロダイマーのみを効率的に回収することができます。
scFv-VHH、scFv-VHH2の精製後のSDS-PAGE（非還元条件、還元条件）の結果を右に示しますが、還元条件により、CH1、CLを介した二量体構造が解消され、各モノマーを確認することができます。
つまり、ブレビバチルス菌での生産においてもCH1、CLがジスルフィド結合を介したヘテロダイマーを形成することが分かります。
また、抗原認識部位であるscFv、VHH領域について、その抗原結合活性を保持していることを確認しております。
近年、注目されている二重特異性抗体（bispecific antibody）に対して、本生産系は有効な生産系の１つであると考えられます。