JNC株式会社
最終更新日:2021-07-02 13:21:12.0
【技術コラム】セルファインを用いたモノクローナル抗体精製の2ステップ精製
基本情報【技術コラム】セルファインを用いたモノクローナル抗体精製の2ステップ精製
モノクローナル抗体の精製事例です。プロテインA担体とミックスモード担体の2種類で高純度の抗体を精製する方法を紹介しています。
抗体医薬の原薬となるモノクローナル抗体はタンパク質であることから、高度な精製技術が必要となります。
精製工程の主役となるプロテインAクロマトグラフィーは、極めて高価で製造コストを圧迫する主要因となりますので、コストパフォーマンスに優れた充填剤の選定が重要です。
JNCは担体コストと性能を両立させた世界最高水準のプロテインAクロマトグラフィー充填剤「セルファインSPA-HC」を販売してきました。しかしプロテインAクロマトグラフィーはタンパク質をリガンドとするた
めダウンストリームプロセスに占めるコストは高くなります。
別のアプローチとして、精製工程のステップそのものを省略することがコスト低減には有効です。
この技術コラムではプロテインAクロマトグラフィーによるキャプチャー工程と、セルファインMAX IBによるポリッシング工程の2ステップ精製で、モノクローナル抗体の高純度精製を達成する方法を報告しています。
2ステップ精製を実現することで、ダウンストリーム精製の設備投資を抑え、ランニングコストの低減が図れます。
バイオ医薬用 クロマトグラフィー充填剤『セルファイン』
『セルファイン』は、モノクローナル抗体などの抗体医薬、タンパク質や酵素などのバイオ医薬品、ワクチン、ウイルス粒子、食品添加物などを精製するための中低圧のクロマトグラフィー充填剤です。
真球状のセルロース粒子のため、機械的強度があり、生体適合性が高く、
バイオ医薬品等の精製に幅広く使用されています。
40年以上の製造実績があり、世界中のグローバルファーマでの採用実績があります。
また、天然多糖由来の粒子のため、合成ポリマーと比較して溶出物が
低い特長を持ちます。
【特長】
■バイオ医薬品の精製でワールドワイドの製薬企業で採用
■高流速で操作することができる
■吸着性能が高いため製造プロセスのコスト改善が可能
■天然多糖のため、合成ポリマーと比較して溶出物が少ない
■ISO9001の品質システムで製造
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
抗体精製用クロマトグラフィー『セルファインSPA-HC』
セルファインSPA-HCは独自の架橋方法によって耐圧性を大幅に向上した多孔質セルロース粒子に、アルカリ耐性プロテインAを固定化した繰り返し使用性の高い充填剤です。
40年の業界経験を通じて得られた独自の粒子製造技術で、高流速で高い吸着性能を実現しました。
実際の製造スケールを想定した充填剤として設計していますので、既存設備を活用しながら、リードタイムの短縮を実現することができます。
【特長】
■優れた動的吸着量
短い滞留時間においても優れた動的吸着量を実現
滞留時間2分において50mg/mL以上の優れた吸着性能
■高い耐圧性と通液性
独自の架橋技術によって低圧で高流速を実現
0.3MPaの操作圧では、滞留時間2.4分の流速で通液可能
■抗体の種類に依存しない堅牢性の高いパフォーマンス
異なるモノクローナル抗体を用いても、高い吸着性能を維持
堅牢性の高いダウンストリーム開発を実現
■優れた繰り返し使用性
アルカリ耐性の高い組み換えプロテインAを固定化
優れたアルカリ耐性を実現
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抗体医薬の効率的なポリッシング精製『セルファイン MAX IB』
『セルファイン MAX IB』はプロテインA担体の精製後のモノクローナル抗体(Mab)のポリッシング精製に使用する新しいミックスモード担体です。
ポリアリルアミンの表面修飾とその一部にブチル基を修飾することで高塩濃度でもタンパク質が吸着する特長があります。
【特長】
■抗体医薬のポリッシング精製に使用できる
■プロテインA担体後は、1つの精製のみで高純度に精製可能
■2ステップ精製によってリードタイムの短縮化や、コストの削減に寄与
■安定した担体で、0.5M水酸化ナトリウムによる定置洗浄が可能
■高濃度の塩でもタンパク質を保持するユニークな耐塩性
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抗体凝集体の除去に優れた効果を発揮『セルファイン MAX GS』
セルファインMAX GSはより高流速での使用が可能となるセルファインの第2世代型のクロマトグラフィー担体です。表面修飾技術を活用することで、高流速で使用可能な上、高い動的吸着性能を備えています。高性能なクロマトグラフィー担体として使用でき、ダウンストリームの工程処理能力を高めることが期待できます。
セルファインMAX GS はリガンド濃度を最適化させた新しい強陽イオン交換クロマトグラフィー充填剤です。モノクローナル抗体から凝集体を除去することに優れたパフォーマンスを発揮します。
【特長】
■抗体医薬のポリッシング精製に使用できる
■抗体の二量体、凝集体の分離が可能
■高塩濃度でもタンパク質を吸着させるユニークな耐塩性
■高度架橋技術による優れた流速特性
■高吸着量による使用担体の削減に寄与
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エンドトキシンの効率的な除去に『セルファイン ETクリーン』
セルファインETクリーンは、真球状のセルロース粒子にポリ-ε-リジンを固定化したクロマトグラフィー充填剤です。目的のサンプル溶液からエンドトキシンを効率よく除去することができます。
セルファインETクリーンはグラム陰性菌がら生じるエンドトキシンを、生理食塩水などの条件下で効率的に除去することができます。
高塩濃度の条件でもエンドトキシンは脱離しない為、タンパク質からエンドトキシンを除去したい場合、好適に使用できます。
製品は2種類をラインナップ
セルファイン ETクリーンS:細孔が小さく、タンパク質の非特異的吸着が少ない
セルファイン ETクリーンL:細孔が大きく、多くのエンドトキシンを吸着
【特長】
■エンドトキシンを高塩濃度で吸着させる
■エンドトキシンを吸着させる高塩濃度ではタンパク質は素通りする
■タンパク質などから効率的にエンドトキシンを除去
■安定なポリアミノ酸のため失活せず、過酷な定置洗浄液が利用できる
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ウイルス精製用クロマトグラフィー『セルファイン サルフェイト』
セルファイン サルフェイトはウイルスを精製するアフィニティクロマトグラフィー充填剤です。ワクチン製造で全世界のグローバルファーマでの使用実績があります。
ウイルス精製で使用されている密度勾配超遠分離法はリードタイム、再現性、安全性の問題などいくつかの欠点があります。セルファイン サルフェイトはクロマトグラフィーのため、これらの欠点を解決できます。
【特長】
■生ウイルス、不活化ウイルス、スプリットされたウイルスいずれにもアフィニティー活性がある
■ウイルス由来抗原、細菌由来抗原、ヘパリン結合性タンパク質とアフィニティーがある
■ クロマトグラフィーの工程は密閉されているため安全性が高く、微生物のコンタミネーションの可能性が低い
■エンドトキシンとは吸着ないため、製造工程で混入したエンドトキシンの除去に有効
■負に帯電したリガンドのため、宿主由来のDNAなど正に帯電した不純物を吸着しない
■セルロースをベースとするため物理的に強固で耐久性が高い
■複数回のオートクレーブでの滅菌が可能
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資料 セルファインを用いたモノクローナル抗体精製の2ステップ精製
『セルファイン』は、真球状の多孔性セルロース粒子の表面に様々な
リガンド(官能基)を修飾したクロマトグラフィー充填剤です。
抗体医薬、ワクチン、タンパク質製剤などバイオ医薬品の製造に
使用されています。
当資料では、プロテインA担体セルファインSPA-HCによるキャプチャー工程と、
セルファインMAX IBによるポリッシング工程の2ステップ精製で、
モノクローナル抗体の高純度精製を達成する方法を報告しています。
2ステップで高純度に精製可能なので、プロセスの省力化やリードタイムの短縮化が図れます。
ぜひ、ご一読ください。
【掲載内容(一部)】
■精製の概要
■プロテインAクロマトグラフィー
■ミックスモードクロマトグラフィー
■まとめ
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
取扱会社 【技術コラム】セルファインを用いたモノクローナル抗体精製の2ステップ精製
【事業・製品】 ■機能材料分野 ・液晶材料 ・情報材料 ■エネルギー・環境分野 ・電力 ・電池 ・環境保全 ■加工品分野 ・繊維・不織布 ・肥料 ・精密加工品 ・樹脂加工品 ・フィルター ■化学品分野 ・化学品 ・ライフケミカル製品 ・合成樹脂 ・合成樹脂ライセンス ・受託製造
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