蒲田工業株式会社 【事例紹介】様々なテストに対応できる評価試験用ブース

様々なテストに対応できる評価試験用ブース

製品の開発スピードと信頼性向上のために、従来は外注していた各種評価試験を社内で行うようにしたい。そのために新たに評価試験用ブースを設置したいが、設置スペース、コストの制約もあるので、全てのテストに対応できる仕様にしたい。
・検査室として、清浄度管理(クラス1000)、温湿度管理が必要。
・試験項目として菌試験、VOC試験を行う。

問題点
1. 菌試験時に菌が外部に漏洩しないよう封じ込め対策を行わなければならない。
2. 菌試験の厳密性を確保するために、試験時に温度、湿度の管理を適切に行わなければならない。
3. VOC試験を行うためには、試験室内のVOC濃度が規定値以下にコントロールされていなければならない。
4. VOC試験後、VOCが試験室内に残留しないように適切に排気しなければならない。

基本情報【事例紹介】様々なテストに対応できる評価試験用ブース

菌試験に対応するブースを構成する部材にはSUS材及び抗菌パネルを使用。VOC試験ができるように、パッキン類などは全て低アウトガス仕様を選定。
試験時には封じ込め対策として、ブース内を陰圧に、試験後には排気のために陽圧に管理できるよう、給気、排気それぞれのFFU(ファンフィルターユニット)をインバーター制御で、切替できるよう設計。
温湿度管理は目標値を一定に保つために効率のよい循環方式を採用。ただし菌・VOC試験時には空調機への漏洩を防止するために、電磁弁を用いて遮断する。
VOC試験後に陽圧に切り替え、排気は湿式・乾式両用スクラバーを使用して処理を行う。

ポイント
1. 陰圧、陽圧の切り替え作業が適切に行えるように作業手順マニュアルを作成し、漏洩を防止する。
2. VOC試験の対象となる有機溶剤の種別を事前に確認した上で、処理が万全に行えるようスクラバーを選定。
3. 殺菌灯を設置し、菌試験後ブース内に照射した上で排気を行うことで、菌の漏洩対策を行う。

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