局所空調導入で製品の劣化を防止!
化学繊維の中間材料を製造されているお客様で、倉庫の温度が夏場になると極端に上がってしまい、保管している製品が劣化してしまう懸念がありました。小袋への自動充填、梱包ラインの新規導入にあわせ、品質向上の一環として温度管理を行いたいとご相談いただきました。
問題点
1. 真夏の最も外気温が高いときでも29℃以下になるようにしなければならない。
2. 建屋全体は空間が大きく、全てを温度管理するとなると莫大な費用を要する。
3. 建屋1階部分には小袋梱包室と製品保管倉庫、2階部分には製造ラインからの切り出し及び倉庫への搬出設備があり、両フロア間にはクレーン用の開口部が必要。
4. 工事期間中に、新規に導入される自動充填機、梱包ラインの搬入、据付工事が予定されているため、段取りを工夫しなければならない。
基本情報【事例紹介】局所空調導入で製品の劣化を防止!
温度管理が必要なエリアを間仕切りし、ブース構造とすることで空調に関する導入コストとランニングコストを削減することを提案しました。
1階部分は建屋の高さも低いのでブースに天井は設けず、壁面のみ製作し(既設の梁を利用し帆柱を立てる)クレーン用の開口部も確保できるように設計。2階部分は建屋屋根からの熱を遮断する必要もあるので、天井を持ったブース構造とする。
ポイント
1. 防火対策と空調効率向上のために、ブースのパネルは不燃ボードと断熱フォームの二重構造とする。
2. 2階部分は耐震性を持たせるために、H鋼で櫓を組み、更に十分な強度を持っているクレーン用フレームと連結。
3. 空調機はエリアを限定でき、開放空間を減らせたので、比較的容量の小さなもので十分な能力を発揮できる。
4. 工事の段取りを調整し、機器搬入、据付に支障を来たさないように配慮。
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