株式会社東北テクノアーチ 東北大学技術:ビフィズス菌のEPS産生促進方法:T19-798
- 最終更新日:2023-08-08 14:23:09.0
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フコースから菌体外多糖を高産生するビフィズス菌株
乳児腸管で優勢化するビフィズス菌の一部が産生する菌体外多糖(EPS)は、腸管免疫抵抗性の向上や感染防御作用などの効果が期待されている。しかし、偏性嫌気性菌であるビフィズス菌の大量培養は高コストであり、有用成分であるEPSのみを大量に抽出することは難しいという課題があった。また、従来技術として胆汁やスキムミルクによりビフィズス菌のEPS産生が促進されること報告されているが、どの成分がEPS産生誘導に関与しているのかは不明であった。
本発明は、海藻などに多く含まれるL-フコースの添加により特定のビフィズス菌のEPS産生を促進させる方法に関する。乳児糞便からL-フコース資化性をもとに選抜・単離されたビフィドバクテリウム・ブレーベAT-APCFucE1(DSM 34284)株は、通常の培養条件(グルコース添加条件)に比べ、L-フコース添加時に誘導的にEPS産生が促進されるという特徴を示す(右図)。
本発明の応用例として、腸管内EPS産生を促進する機能性発酵食品や整腸剤、サプリメント開発に加えて、ビフィズス菌のEPS産生機構解析のためのリサーチツールとしての使用が挙げられる。
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