株式会社東北テクノアーチ 東北大学技術:β線核種の分別定量方法:T17-138

β線核種の濃度および分布を簡易かつ精度よく知ることが可能

β線ラジオグラフは、放射性セシウムなどβ線を放出する放射性物質(核種)の固体中の分布状態を調べるのに簡易で有用な方法である。しかし、放射性セシウムの分布は、標準線源と比較した濃淡に基づき放射線強度の分布は定量できるが、標準線源と測定対象は同じ材料とみなせないので、放射能強度の分布を定量することはできない。さらに、複数の核種が存在する場合、各核種の空間分布を調べる方法は未だ確立されていないという課題がある。本発明によって、β線ラジオグラフを用いて、固体中の複数のβ線核種を分別して定量することが可能になった。本発明のβ線核種の分別定量方
法は、標準試料の作製工程、β線の計数率の測定工程、回帰分析工程、比放射能の算出工程、定量マッピング工程を少なくとも含む方法である。本発明によって、固体中の複数のβ線核種を分別して定量できるため、β線核種の濃度および分布を簡易かつ精度よく知ることができる。

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