株式会社東北テクノアーチ 東北大学技術:中性溶液下で水素を発生するMg合金:T21-060
- 最終更新日:2023-09-11 16:29:55.0
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途中で反応が止まらず、水素のみを発生し続ける合金
水素は持続可能なエネルギー源として注目を集めているが、水の電気分解や化石燃料の水蒸気改質など、現在行われている水素発生法はどれも環境負荷が大きい。環境負荷の小さな水素発生法として、金属材を水と反応させて水素を発生させる「加水分解法」が注目されている。加水分解法は、酸素を発生させずに水素のみを発生させるため、酸素を分離する工程が必要なく、爆発の危険性もないことがメリットである。加水分解法の材料として、Mg単体やMg合金から成る水素発生材が報告されているが、反応が進むにつれMg(OH)2などの水と反応しない相が形成され、途中で反応が止まってしまう。このため、既報の水素発生剤は、単位重量当たりの水素発生量が小さいものがほとんどであった。本発明は、中性溶液下においても、途中で反応が止まらない水素発生合金に関するものである。本合金は、途中で反応が止まることなく最後まで水と反応するため、単位重量当たりの水素発生量が大きい。さらに、本合金は地球上に大量に存在し、かつ生態系に毒性の無いMg元素とCa元素のみから成る。加水分解によって重金属イオンが発生しない水素発生材は極めて少なく、本合金は場所を問わない利用可能性がある。
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