株式会社東北テクノアーチ 東北大学技術:非酵素型バイオセンサ:T22-321

全印刷プロセスで製造できる有機電気化学素子

有機電気化学トランジスタ(OECT)をグルコースオキシダーゼ等の酵素で修飾すると、血糖値等の糖類検知が可能なバイオセンサに応用することができる。現状、酵素の不安定さや高価格が問題となっているため、非酵素型OECTバイオセンサの開発も進められている。非酵素型OECTバイオセンサでは、酵素の代わりに、グルコースを感知する官能部位であるフェニルボロン酸(PBA)を用いることが一般的である。しかし、PBAの適用には電解重合反応が必須であり、デバイス製造工程の煩瑣さが課題であった。
本発明は、酵素やPBAを用いないグルコースセンサに関するものである。グルコース検知部位として、導電性ポリマーに多糖類を混合した膜を用いることによって、グルコースセンサとしての駆動を実現している。また、電極に各種金属インクを用いれば、製造工程の全プロセスを印刷法で製造できるため、この製造工程の簡易さも大きな利点である。右図は、本センサを用いてグルコース溶液を検出した結果である。酵素やPBAを使わずとも、低濃度のグルコースを検出できていることが分かる。

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