株式会社東北テクノアーチ 東北大学技術:溶融鉄のトランプエレメント分離:T20-1058

電気化学的手法を用いて、連続的に、溶融鉄中のCuを分離可能

鉄スクラップを用いたリサイクル製錬は炭素使用量およびCO2排出量を現行法と比較して大幅に低減でき、現在増加している鉄スクラップ蓄積量の低減に有効な手段である。
しかし、特にトランプエレメントと呼ばれるCu, Ni, Sn等の、酸化除去および蒸発除去が困難な元素が混入することにより、鉄鋼材の特性や加工性が劣化してしまうという問題があり、トランプエレメントは鉄スクラップを再利用するたびに濃化するため、鉄スクラップの再資源化率を上げられない原因となっている。
従来法として硫化物フラックスを用いた脱銅法が広く検討されているが、大量の硫化物を用いたバッチ処理になることが問題である。
本発明は電気化学的手法を用いて溶融鉄中のCuの溶融スラグ中へのイオン化分離を促進する技術であり、原理上連続処理が可能となる。さらに溶融鉄の高純度化のみならず、回収した電析銅のリサイクルも考えられる。

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