クール・テック株式会社
最終更新日:2021-09-22 17:43:18.0
【切削油.com】切削油に関する豆知識
【切削油.com】切削油とは
旋盤やフライス盤、研削盤などによる機械加工を行う際、加工部に液体を
かけると加工効率や仕上げ品質が向上します。
液体には油脂が使用されていて「切削油(cutting oil)」と言われました。
その後加工効率向上ニーズで急速冷却が可能な水で薄める切削液も開発
されたのでこれらを総称して「切削油剤(cutting fluid)」と言われています。
つまり、切削油剤には希釈なしでそのまま使用する油性の不水溶性切削油剤と、
水に希釈して使用する水溶性切削油剤に分かれます。
近年、工業加工のQCDすなわち加工高品質、高精度化、コスト低減、納期短縮
要求に伴い、切削油剤の役割の重要性も増しています。
切削油剤の違いにより、仕上げ品質だけでなく、工具寿命の向上や加工環境にも
影響が出てくるため、加工方法や加工条件に適した切削油剤を選ぶことが大切です。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油を英語でいうと
切削油は英語では「Cutting fluid」と言います。
以前は「Cutting oil」と言っていました。
これは切削油剤が油脂類のみであったためです。
その後加工の高速化ニーズが高くなり、高温化した加工部を急速に
冷却できる水溶性切削液が開発され、その使用割合が増加したため
"油:oil"よりも液体を意味する"液体:fluid"が一般的になり、水溶性の
切削液を含めて切削油を「Cutting fluid」と言うようになりました。
つまりCutting fluidにはCutting oilも含まれます。このCutting fluidに
相当する日本語は正式には『切削油剤』です。それ以外にも『切削油』として
使用される英語には"Coolant:冷却剤"があります。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の種類
切削油剤には油脂、鉱油等の油をベースとしたものと、水をベースに
潤滑性、防錆性、防腐性の機能を加えたものがあり、水ベースの方は
水に溶けるので「水溶性切削油剤」と言われます。
従来の切削油剤は油ベースで水には溶けないので「不水溶性切削油剤」と
言われます。
切削油の種類に関しては、JIS規格としては「不水溶性切削油剤」には
4種(硫黄系極圧添加剤なし:1種/硫黄系極圧添加剤ありで、添加量に
より更に3種)、「水溶性切削油剤」では3種(油量を基に:エマルジョン/
ソリュブル/ソリューション)があります。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の成分
切削油剤は大きく分類すると油をベースとした「不水溶性切削油剤」と水で
希釈する「水溶性切削油剤」があり、両者では成分組成が大きく違っています。
「不水溶性切削油剤」は、基本的に原液をそのまま使用し、油には石油由来の
鉱油と動植物系油脂とがあります。鉱油は熱安定性が高いのですが、油脂類は
摺動性、浸透性に優れます。
また、重加工をする場合は原液に硫黄系極圧添加剤を加えます。つまり
「不水溶性切削油剤」は鉱油、油脂類、極圧添加剤の3種類の成分から成り立ち、
切削の対象や加工の内容により成分割合を変えて使用されます。
「水溶性切削油剤」は、基本的に原液を希釈して適正な濃度で使用。
水で冷却性を大幅に高めたものですが、水をベースにして潤滑性を得るために
鉱油、油脂を加え、更に油を水に可溶化、乳化および浸透性を得るために
界面活性剤、水による錆防止や油水混合による腐敗を防止するため防錆剤、
防腐剤等を加えて作られています。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の水溶性と油性の違い
切削油剤には、水で希釈することを前提にして作られている水溶性切削油剤と、
油ベースの不水溶性切削油剤があります。当初は不水溶性切削油剤のみが、
工具の焼付きや工具摩耗を防ぐために使用されていました。
その後大量生産の時代を迎え、加工速度を上げるニーズが高まり、超硬工具
などのセラミックス工具が開発されて高温切削が可能になりましたが、
油冷却では冷却が追い付かず発火の危険もあることから、急速冷却が可能な
水溶性切削油剤が実用化されています。
油性は摺動性、浸透性に優れ、仕上げ精度が得られ、防錆力があり腐敗しにくい。
つまり不水溶性切削油剤は優れた切削機能を有しており、水溶性切削油は
いかにして油性の特長を取り込むかという観点でその開発が進んだと言えます。
【水溶性切削油剤 特長】
■冷却速度が大きい
・水は比熱が油の2倍であり、同じ容量の冷却液でも倍の熱を奪える
・水の蒸発時の吸熱能力(蒸発潜熱)は非常に大きい(水の蒸発潜熱は約540kcal/kg)
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の濃度とは
不水溶性切削油剤は原液をそのまま使用し、冷却特性等は原液の成分で調整します。
水溶性切削油剤の場合は水で希釈して適正な濃度にして使用。実際の
加工現場での水溶性切削油の濃度は、加工の対象や加工方法により調整されます。
油性濃度の高い順にエマルジョン、ソリュブル、ソリューションと3種類の
水溶性切削油剤がありますが、不水溶性切削油剤に近いのがエマルジョンで、
一般にはソリュブルが中心に使用されています。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の選び方
切削油剤を選ぶ場合、どんな対象物(材料)をどのように加工するかが
重要で、切削油剤を長期使用した場合の周囲環境への影響も配慮して
選ぶ必要があります。
近年職場環境の改善は進んできており、国内の切削油出荷動向を見ると、
不水溶性切削油剤は漸減しており、既に水溶性切削油剤の出荷が過半数を
超えています。
また、低粘度化や高引火点化等、不水溶性切削油剤の改善の動きも
見られますが、長期的な視点で職場環境への影響、脱炭素化・SDGsへの
対応を考えると環境負荷の小さな水溶性切削油剤を選択する傾向が
今後も継続するものと考えられます。
詳しくは、下記PDFダウンロードよりご覧ください。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油のメリット/デメリット
「切削油剤」は、工具と工作物間で切削油剤の潤滑機能により発生する
摩擦熱をミニマムにできます。
さらに、洗浄機能により加工で生じた切屑や研削屑を加工部位から除去し
切屑の刃先への絡み付き等による表面傷や、研磨屑等の砥石目詰りによる
研磨焼け、傷の発生を防止します。
デメリットとして、水溶性切削油剤の場合は、特に梅雨から夏場にかけて
気温が上がってくると嫌気菌バクテリアによる切削液の腐敗が起こりやすくなり、
職場に異臭が発生し油剤入替が必要になります。
循環型社会を推進するために、このデメリットに関して廃油の3R
(Reduce、Reuse、Recycle)にどう取り込むかが今後の課題です。
【メリット】
■潤滑機能により発生する摩擦熱をミニマムにできる
■摩擦熱、加工熱を冷却して加工部から外に熱を拡散させる
■工具の刃先に生じる構成刃先の生成を防ぐことで加工品質を保つ
■研磨屑等の砥石目詰りによる研磨焼け、傷の発生などを防止する
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油と工具寿命の関係
切削油剤と工具寿命とは非常に密接な関係があると言えます。
工具の開発は1900年初頭の「高速度鋼」がスタートであり、まさに
高速度で切削しても工具刃部が高温で軟化しない材料で、高速度鋼
(high-speed tool steel)と命名されました。
その後切削工具はさらに切削速度を上げ高速化して高温になっても
工具寿命が保てるか(刃先の耐熱性が得られるか)といった開発を
続けたのが工具の歴史です。
切削油剤は、工具寿命を延ばすために工具と工作物間で発生する摩擦熱や
加工熱をその潤滑機能で熱の発生自体をミニマムに抑えること、更に加工時に
加工部の周囲に拡散した熱を冷却機能により効率良く加工部分から熱を取り除き、
工具自体の昇温を抑えることで工具寿命の増加に寄与しています。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の臭いと原因
水溶性切削油剤は、初夏(5月下旬)以降秋口(10月中旬)にかけて
気温が上がると水温も上がり微生物が繁殖しやすい温度(20~40℃)に
なると増殖し異臭を放ちます。
この微生物には空気(酸素)を好む好気性菌と空気(酸素)の無い所で
繁殖する嫌気性菌があり、いずれも同じ有機物等を餌として増殖します。
嫌気性菌は好気性菌より増殖速度が遅いのですが、卵の腐ったような強い
臭気を発生し、これが臭気の元になり、またタンク底等の暗所を好む
黒カビは、タンクの油剤液面の境界部等にも発生します。
なお嫌気性菌は増殖速度が遅いので、工場の連休や長期休み等で機械を
長期間放置した時にこの嫌気性菌が増殖して異臭が工場内に充満することが
多く見られます。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油の臭いと対策
水溶性切削油剤に含まれる鉱油や油脂、界面活性剤等の他にも、機械から
作動油や潤滑面からの油剤混入もあり、これらが微生物の餌となり増殖
しますが、増殖過程で硫黄系化合物や各種の臭気ガスを発生します。
したがってこの臭い対策としては"微生物を増殖させない""他油の混入を防ぐ"
"切りくずの影響を除く"等があります。
詳しくは、下記PDFダウンロードよりご覧ください。
【臭い対策】
■微生物を増殖させない
■他油の混入を防ぐ
■切りくずの影響を除く
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
【切削油.com】切削油のメンテナンス方法
切削油剤には大きく分けて油性の不水溶性切削油剤と水による希釈を
前提とする水溶性切削油剤の2種類があり、各々劣化モードは異なりますので、
分けてメンテナンスを考える必要があります。
不水溶性切削油剤の劣化の原因としては他からの油混入、切りくず、
混入水分、加工熱等で、水溶性切削油剤の劣化の原因は、微生物、他油混入、
切りくずがあり、水溶性切削油剤は水で希釈して使用することから使用液が
劣化しやすいのでメンテナンスは重要です。
詳しくは、下記PDFダウンロードよりご覧ください。
※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 (詳細を見る)
取扱会社 【切削油.com】切削油に関する豆知識
【1】高pHアルカリイオン水生成装置(高pHアルカリ電解水生成装置)の製造及び販売 【2】水溶性ミスト供給装置の製造及び販売 【3】切削油剤、防錆剤、消泡剤の製造および販売 【4】工作機械・産業用資材の販売
【切削油.com】切削油に関する豆知識へのお問い合わせ
お問い合わせ内容をご記入ください。